キレ味 半端ないって!!T.T165 CLASSIC レビュー【GENTEMSTICK】

言わずと知れた、GENTEMSTICKのフラグシップモデル。
気になっているのだけれど、どこか敷居の高い板。
今回はそんなT.T165 CLASSICについて紹介します。

目次

スペック・特性

特長

TT modelは1989年にアウトラインがシェイプされ、90年に発表された。以降サイドカーブ、ボトムやテールロッカーの変更を経て現在に至るが、レングス、ワイズ共に当時のアウトラインを守り通してきたモダンクラシックデザインである。
取り回しがよく非常に抜けのよい短いラウンドテール。
シャープなスプレーをソリッドにブチ上げるポインティーノーズ。
サイドカーブとロッカーラインが作り出す美しいアウトラインは、雪の上で自由自在にサーフするため、誕生以来、徹底的にスタイルを追求し、磨き続けてきた
。如何なるコンディションでもこの一本で通し続けるハードコアースノーサーファーのためのGENTEMSTICKフラッグシップモデルだ。
普遍であり、また新たな時代のアイコン。
それが TTmodelなのである。

https://www.gentemstick.com/productsDetail/id_283/

形状

 構造   :FLAT CAMBER
 全長   :1650mm
 フレックス:硬め
 トーション:硬め
 テール形状:ラウンドテール

ゲレンデ地形・コンディション

ビッグマウンテンや横幅が広いバーンで、ピステンがバッチリ決まっているコンディション下で最も威力を発揮します。
また、テールの抜けが良いため、壁当ての際にスムーズに板を動かすことができます。

滑りのスタイル

  • これぞGENTEMSTICKという滑りをしたい人
  • ターンを極めたい人
  • 壁当てなどの地形遊びを楽しみたい人

板インプレッション

T.T165 CLASSICは多くの一般的なスノーボードに採用をされている従来のキャンバーとは異なる、FLAT CAMBERという構造を採用しています。 
一般的なボードであれば、足を踏み込むことで板が雪面に食い込み、キレイにターンをしていくことができます。
一方、 T.T165 CLASSICの場合は板の底面がフラットなため、乗り手が板をしならせながらエッヂを雪面に噛みこませることで初めてキレイなターンを実現することができます。
逆に板をしならせずにエッヂが雪面に噛みこんでいない状態でターンをすると、テールサイドがすぐに抜け、転んでしまうという現象が起きます。
これが「TTは難しい」とか「TTは乗り方が独特だ」といわれる所以ではないでしょうか。

参照:https://www.gentemstick.com/productsDetail/id_283/

T.T165 CLASSICのレスポンスを語る上では「コントロールをするためのレスポンス」「ターンをするためのレスポンス」に分けて説明したほうがよいでしょう。
「コントロールをするためのレスポンス」は一般的にいうと「取り回し」という表現に置き換えるとわかりやすいと思います。
T.T165 CLASSICは「取り回し」という点においては非常に優れており、自分が行きたい方向への舵取りがしやすい、つまりレスポンスに優れている板と言えるでしょう。
一方、「ターンをするためのレスポンス」という視点で見ると、レスポンスはよくないと言えます。
なぜならば、フラットキャンバーを採用していることで、ターンをするための先行動作を多く要し、ターン最中の自由度も少ないためです。(こちらについては後述します)

T.T165 CLASSICは「落ち系」の板と言われており、スピード感はとても早く、ゲレンデを切り裂いて進んでいくイメージで、推進力はGENTEMSTICKの中でもとても高い部類に入る板です。
ターン孤については縦に100°くらいの角度でロングターンを刻んでいくイメージです。
このため、コースの幅が狭いバーンでは性能を発揮しずらく、コースの幅が広いコースでこそ T.T165 CLASSICの性能をフルに発揮することができます。


乗り方のイメージとしては先行動作をして2,3回パドリングで小刻みなターンできっかけを作りつつ、板をしならせながら雪面に板をくいこませてターンを開始していき、ターンの最中は重心を真ん中に置きつつも、後ろ足を「カチッ」とはめながら荷重をしてターンしていくイメージです。
ターン最中の板のスイートスポットが極端に小さいため、少しでも前荷重になったり、荷重しすぎたりするとテールサイドがすっぽり抜けて転んでしまいます。
エッジを雪面に噛みこませつつターンの最中も後ろ足を「カチッ」とはめながら繊細に体重移動することで初めて、TT特有のターンを実現できます。
この視点から見るとT.T165 CLASSICは、いわゆるピーキーな板(特定の状況下や限定的な範囲においては非常に高い性能を発揮する板)と言えるでしょう。
 
しかしながら、エッヂが雪面にバッチリ噛みこんだ状態、いわゆるハマった状態でターンが決まった時の感覚は他の板ではまず味わうことができない特別な気持ち良さがあります。
たとえるならばレールの上をサーっと流れてどこまでも進んでいくような感覚です。
これは乗った人ではわからない感覚だと思いますので、TTが気になっている方は是非、実際に板に乗ってみてこの感覚を味わっていただきたいと思います。

最後にデメリットや注意点についてです。

コンディション


TTの乗り味を最大限に発揮できるコンディションは、ピステンがバッチリ決まっていて、エッヂがグリップしやすいほどよい硬さの雪です。
このようなコンディションで滑るTTは本当に最高です。
逆に柔らかすぎたりするとエッヂが噛み込まずに抜けてしまい転んでしまうこともあります。
TTはどのようなコンディションでも乗ることができるオールラウンドボードではないということもお伝えしなければなりません。

足のサイズ


板が細身のためブーツサイズが27cm以上の方はブーツがドラグ(板からはみ出る)してしまう可能性があるという点です。
乗り味は少々異なりますが、そのような方のためにT.T168やT.T160がラインナップされていますので、足のサイズが大きい方はそちらも検討したほうがよいでしょう。

ここまで書かせていただいたとおり、TTは一筋縄ではいかない板です。
私もまだまだ修行中の身です。
10年くらいかけて乗り込んでいこうかなと思っています。


ということで、今回はT.T165 CLASSICについて紹介させていただきました。
GENTEMSTICKを初めて購入する人、TTに挑戦したいけど悩んでいるという人など・・・少しでもそんな皆さまのお役に立てましたら光栄です。 

まとめ

  • T.T165 CLASSICは玄人向けの板である。
  • T.T165 CLASSICで味わうことができる乗り味は唯一無二である。
  • T.T165 CLASSICが気になっている方は食わず嫌いをせずに一度は乗ってみましょう。
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みんなのインプレッション大募集!(乗り味やアングルなどのコメントをお待ちしています)

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